フレッド・カサック/殺人交叉点(クライム・クラブ版)

あらためて考えると、この作品はもうフェアとかフェアじゅないとかそういう次元じゃなくて、むしろもう謎すらないんだよなあ。あるのは誤解だけ。でもそれでもミステリとして成立するし、ことによって本格というタームすら使って賞賛されるんだから、世の中は不思議なものですね! さあ、もう論争はやめて街に出ようぜ! ところでこの作品の叙述トリックは読者へのトリックと登場人物へのトリックが完全に連動しているので、必ずしもああはいいきれないよなあと思った