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私信。28日に同窓会やるってよ。行きたかったら俺に連絡しろ。そうでない場合は何もしなくて良い。
殊能将之「鏡の中は日曜日」を読んだ。文庫版なので「樒/榁」も併載されてる。
で、「鏡の中は日曜日」だが、いやー、これは殊能らしい傑作だ。素晴らしい。ミステリとしての仕掛けも良いが、特に素晴らしいと思ったのは、本格ミステリ(「館」的なもの)に対するシニカルな愛。たんなるおちょくりをここまでのものにしてしまうとは。「過去」でいかにもな本格っぽいフレームでそれっぽく動く登場人物(=駒)が、事件ののち、「現在」の日常に埋没していく、その手付きが残酷で鮮やかで。もう独壇場だな。
「樒/榁」も面白かったが、これ700円したのか……。
あと、僕は殊能将之を、現代日本で、少なくともある面においてはもっとも文章がうまい作家のひとりだと思っているが、その確信はゆるがなかった(「樒/榁」の前半の読みづらいこと!)。
- 作者: 殊能将之
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2005/06/15
- メディア: 文庫
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読書会まえに「キマイラ」も読んでしまおう。
おれだったら「春」→「初芝清」→「ヘビメタ」にするのに……。