なぜかなかなか爽快な目覚め。

まあ、昨日はいろいろあったわけだが。

さて昨日のことを書くか、今日のことを書くか。どちらかといえば後者のほうが愉快度数が高いので、今日のことを書く。

前述したように、朝の目覚めはよかった。平日の、泥沼から這い出るような目覚めとは大違いだった。とりあえず、母親に電話をする。結果わかったことは、母親は一年夜学にいたということと、彼女が当時コーヒー研究会に所属していたということだった。たぶん、毎日淹れるのだと思う。

その間にJ先輩(本人の許可をとってこのような表記を使用した。某F誌の編集長とかぶって黒幕感がでてよいと思う)から着信がきていた。昨夜、東大の五月祭に一緒に行かないか的なことを誘われていたわけだった。あわててかけ直したりなどして、そういうわけで行く。あのへんに行くのは去年のMYSCON以来だった。ちょっと迷った。

合流して、なんだかついていってちょっとすると、新月お茶の会のブースがあり、そこにこせけいくんがいた。先輩はある人を探している様子だった。なんでもその人は、タロット占いをしているという。タロット占いのブースは「あっち」であると指をさしてこせけいくんは言った。俺と先輩は「あっち」へ行った。焼き鳥屋があった。おごってもらった。古本市があった。堅い本しかなかった。外に文庫と新書がおざなりに飾ってあった。よく見ると講談社文庫版の「箱(手書きで探すのメンドクセ)の中の失楽」があった。先輩に教えた。買っていた。10円だった。さすが東大である。というか俺が買えばよかった、と思った。しかしよく考えると今日俺は700円ほどおごってもらっている。だからこの買い物はその分の補填なのだ。納得した。

あれ…………。

まあとにかく、とにかくぐるぐる回って、爆音バンドが演奏しているのを素通りして(そこの女子大生、笑うな)、それでも見つからない。先輩が「ここにいるの、半分くらい東大生だぜ」という。くらくらする。見つからないので、こせけいくんに電話する。声がおそろしく割れていた。なにがあったのだろう。なんでも、赤門の右の建物らしい。切る。なんだか、昨日も同じようなことがあった気がするが、気のせいだろう。赤門まで歩く。透明人間を覗き込む。建物に到着する。チラシにどこでやるか書いてない。探す。あった。しかしいない。先輩がスタッフに訊ねる。「どこに行ったかわかりますか?」「いや、ちょっと」ドラクエ2である。

そのあと、新月お茶の会に戻る。いない。この時点で人探しはあきらめる。なんでも、秋葉原でじゃんがらあラーメンに行くらしい。おお、久しぶりだ。さっそく電車に……。先輩がこせけいくんに云う。「秋葉原に歩いていくんだけどどっち?」ええ? 歩いて? こせけいくんがいうには、「あっちのほう」に歩いて30分ほどらしい。こせけいくんありがとう。と、この時点では書いておく。

そして「あっちのほう」に歩き出す。ちなみに、先輩は探し人の携帯番号を知っていたらしい。ええー。まあいいや。とりあえずお茶の水のほうに行けばいいのだろうか、ということで歩く。歩きながら俺のポジションとこれからについて話す。四年間という時間は、無為に過ごすにはあまりにも長い。このままでいけば、無為。やがて、東京ドーム。やがて、あれ、ここはセンター試験の会場……。こっち行くと神保町ですよ。ダメじゃん。お茶の水は、指針であり目的ではない。もう30分ほど経っていた。その辺に立っているコンパニオン的な女性に先輩が話しかける。「秋葉原はどっちですか?」正直知るわけないだろと思い、そして女性もそう思ったらしい。いかにも適当に「あっち」と指差す。「違ったらどうするんですか」「おかまいなく」(別の言い方だった気もする)。歩き出す。つかない。ここどこだ。足が痛い。なんだかラーメン屋がある。もうここでいいやということで食べる。500円ほどおごってもらった。ありがとうざございます(いろいろと遅い)。口に合わなかった。討論の結果、本を読んで上級生に気に入られるべきだという結論に達する。というかいつも新入生は、何について話しているのだろう?

歩く歩く、歩いた結果、飯田橋。なんでだよ。近くにある地図をみると、あきらかに逆。完全に逆。だまされた、と憤る先輩。解散。帰った。足が疲れた。今にいたる。たぶんこせけいくんのせいじゃないので、気にしないでください。明日、昨日について書くので。

つけくわえておくと、楽しかった。