遠き音色はかすかに揺れない

さっき本屋に行った。教科書に載らないなんたらかんたらの本を、小遣いが入ったら買おうと思ったので値段と場所を確認しようとしていた。

サブカル本のコーナーを見た。なかった。ふと棚を見ると長井秀和のネタ本があったので立ち読みしていたら、近くの中学生の集団が大挙して押し寄せてきた。そして俺は長井秀和のネタ本を持ったまま平行移動を余儀なくされた。連中はヒロシのネタ本を立ち読みし始めた。その横で俺は長井のネタ本を立ち読みしていた。その重圧に耐えられたのは数秒だけだった。生きる意味ってなんだろうと思った。

教科書何たらの本はみつからなかった。

こう、いい感じに腐ってきた。鬱です。いえー。鬱。

なんだかやっと冷静になってきたような気がする。そうだよな、俺にそんな協調性も明るさも語彙も楽しい会話も存在なんてしなかったよな。

授業に向かうとき、サークルの同級生とすれ違った。地面を見ていたので、危なく気づき損なうところだった。手を振っていたので振りかえした。うれしさよりも、見逃していたら、という恐怖が支配した。

またクラコンにいけなかった。すべては金がないせいだ。しかし行ったところで俺がなにができるというのか。

校正をやらなければ…………