モニク・ルバイイ編/ギロチンの祭典 死刑執行人から見たフランス革命

アンリ-クレマン・サンソンによるサンソン家年代記を編集したもの。恐怖政治期(1793年霧月〜1794年収穫月にかけて)シャルル-アンリ・サンソンがつづった日記が大部分を占める構成。とにかく処刑数がものすごい勢いでインフレしていくのがわかる。最初は一日に二、三人だったのがいつの間にか(以下三十人省略)とかになってくる。ハイライトとしてはエベール一派やダントン一派の処刑などがあるけど、個人的には末期追いつめられまくりなシャルル-アンリが印象に残った。もうちょっと感情を抑えている――というか、実際かなりの部分は透明な語り手なのだけど――と思ったけど。でもまあ、一日に五十人とか処刑してればねえ。個人的に新たに興味が出てきたのはフーキエ=タンヴィルという人物について。毎日毎日シャルル-アンリに処刑する人物を渡していたこの検事の内面はいったいどうなっていたのだろう。
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オンライン書店ビーケーワン:ギロチンの祭典 死刑執行人から見たフランス革命