山田正紀/ゴースト

ミステリ的にどうこうじゃなくて、薄暗い街をさまようくらーい登場人物たちの語りに没入して読むべき小説だと思う。とにかくどいつもこいつも暗いし、物語そのものにもちっとも救いがないんだけど、全体を俯瞰するとどこか格好良くまとまっているのが不思議。