バーバラ・レヴィ/パリの断頭台

「死刑執行人サンソン」や「フランス奇人列伝」のアンリ‐クレマンの章とまあ似たような内容が中心なんだけど、視点が微妙に違って興味深い。「死刑執行人サンソン」ではルイ16世とのかかわりに重点が置かれていたので描かれなかったロベスピエールシャルロット・コルデーの処刑が描かれてたりとか、アンリ‐クレマンを惨めな感じに書いてたりとか。
しかし、知らなかったんだけど、アンリが処刑したマネットという娘がいてこれが凄い。男に捨てられたことから男全体への憎悪を抱き、男装して近付いた二十人もの男をハンマーで撲殺したのだとか。シャルロット・コルデーが暗殺の天使なら、こっちは撲殺天使ですね!

パリの断頭台―七代にわたる死刑執行人サンソン家年代記

パリの断頭台―七代にわたる死刑執行人サンソン家年代記