東雅夫・加門七海・福澤徹三編/てのひら怪談

さすがに当たり外れがあるよなあ、なんかありがちな感じな……と思いながら読み進めていたのだが、しかし考えてみたらおれはまったく怪談というものを読んだことがないのであり、コードを理解していない。すなわち、画期的な密室トリックが用いられたミステリに対し、「今更密室かよ」とという反応をするのに等しい発言をしかねない。だから、そういう類の発言は控える。そのうえで、お気に入りの五作をあげると「夏の夜」「時計」「怪段」「休憩室」「田んぼ」。