春日武彦/奇妙な情熱にかられて ミニチュア・境界線・贋物・蒐集

とても面白かった。新書ぽくないないエッセイ風の文章で、副題にあげられているような事物を論じた本。全体にこのひと特有のアウトサイダーへの(ひねくれた)共感、豊富なエピソードと引用で読みごたえのある本になっている。筆が滑ったら滑りっぱなしにしたようなドライブ感が好き。
第2章「ミニチュアとしての文章」は、直接超短編を扱ったものではないが、超短編を論じた文章として興味深い。