ジョン・アーヴィングガープの世界(下)」を読んだ。個人的にはエピローグが鮮烈に感じられた。それまでも物語には死の影が深く落ちていたが、それにも増してこのエピローグには死が横溢していた。しかも真にそれが恐ろしいのは、それが何も不自然ではないことだ。時計の針を先に進めれば、人はみな死ぬ。当然のこと。たとえエピローグの直前にほんの子供だったとしても、わずか数十ページのうちに、いくつかのエピソード、そして死ともに彼女は歳を重ね、やがて癌で死ぬ。
怖かった。
本編は、まあわかるんだけど、物語の復権とか、続きを気にさせるストーリーテリングとか。でもオレには長すぎた。

ガープの世界〈下〉 (新潮文庫)

ガープの世界〈下〉 (新潮文庫)