碌、に
手伝いもしなかったおれですらこれほど疲れているのだから、おれより頑張った人たちはさらに疲れているのだろう、という推測は論理的でないかもしれないが、そう的を外したものでもないだろう。幸いにして、意味合いがやたらに軽いのが欠点だが、日本語には疲れた人をねぎらう言葉がある。いまおれが云うべき言葉はとりあえずそれなのだろう――お疲れ様。
エドガー・アラン・ポー/モルグ街の殺人事件
作品の出来云々よりも、それまであった文学形式からいかにして、ポーがここまでの様式を備えた推理小説を構築しえたのかが気になる。
「早すぎる埋葬」がちょっと面白かった。